トリンプ社長の講演会を聴講しました

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今日、標題の講演会に行ってきました。大田区主催の講演会で、場所は大田区産業プラザという場所です。うちのオフィスは大田区産業振興協会に関係する施設なので、この手のイベントの案内のチラシが結構入ってきます。

写真は講演前のものですが、スライドの表紙が下着の女性っていうビジネスの講演会はなかなかお目にかかれないと思います。

私は不勉強にも吉越社長については全く存じていなかったのですが、さすが講演の依頼をされる方だけあって非常にお話が上手でテンポも良く、全く退屈することなく最後まで聞き入ってしまいました。私も人前で何かを説明することの多い仕事ですので、見習いたいと思うことしきりです。

そして、これまた不勉強で存じなかったのですが、トリンプという会社は19年連続増収増益なのだそうです。とても驚くべき記録!しかし、それでも業界シェアではまだトップのワコールに倍の差があるとのこと。

しかし吉越社長の方針には追うものはかくあるべき、という姿勢をとても強く感じました。

例えば「誰が」「何を」「いつまでに」の三点を仕事のうえで常に明確化する、それ自体は決して珍しいわけではないですが、とにかくそれが徹底されている。ほとんどのデッドライン(期限)は即日だというからすごいものです。それをいかにしてコミットさせるか、そしてスピードをいかにして上げていくか、を常に考えているとのことです。早朝の会議では自らがその場で判断し、決断を下していくそうです。そのように即断ができるためにはなにしろ現場感覚をきちんと持っていないといけないのだそうです。吉越社長は例えば自社のITシステムの構成でも、社内で自分が一番よく把握しているとおっしゃっていました。確かに著名な経営者の方はよく「現場感覚」を口にされていますね。トリンプの早朝会議では1時間の間に約30件の議題が処理されるとのことで、これが講演のタイトル「2分で決断しなさい」の所以となっています。

ぱっと見には、厳しいデッドラインを次々と設定するのは、社員の逃げ道を塞ぎ、追い込んでいくという意味でスパルタな会社、経営者とも見えますが、と同時に全社的に残業は禁止し、課長以上には有給消化や連続休暇の取得を義務付けるなど効率とメリハリとスピード感覚を身につけさせることで、ある種の仕事に対する心地よさを生み出している?そんな風にも感じられました。

吉越社長の言うひとつひとつのテーゼは、決して突飛なものではなく、一度は聞いたことのある内容だったりしたかもしれません。しかし重要なのは、いかにそれを実現するか、実現するためにどんなことをしたかで、吉越社長の場合はその実現プロセスが大変優れていたということなのだろうと思います。

我が社はまだ一人社長ですが、たいへん参考になる講演会でした。

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